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SAR&OPS 合成開口レーダ及び光学センサ


光学センサ放射計
(上:短波長赤外放射計,下:可視近赤外放射計)

地球資源衛星1号(JERS-1)は全陸域のデータを取得し、資源探査を主目的に、国土調査、農林漁業、環境保全、防災、沿岸監視等の観測を行うことを目的とした地球観測衛星です。

JERS-1は通商産業(現経済産業)省と科学技術庁(現文部科学省)の共同開発プロジェクトで、通商産業省/当機構が観測機器の開発、科学技術庁/宇宙開発事業団(現宇宙航空研究開発機構)が衛星本体を担当しました。

衛星は1992年に打ち上げられ設計寿命を遙かに超過して国内外のユーザに観測データを提供していましたが、1998年衛星本体の寿命により、惜しまれつつその役目を終えました。

JERS-1には高精度観測を行うため、能動型の電波センサである合成開口レーダ(SAR)及び可視光から短波長赤外域までの地表面からの反射光を観測する光学センサ(OPS)を搭載していました。

光学センサは現在運用中のASTERに、合成開口レーダは開発中のPALSARにそれぞれ大幅に改良されて引き継がれています。


地球資源衛星1号(JERS-1)  (宇宙開発事業団 提供)

ミッション機器

JERS-1に搭載された4つのミッション機器はSAR、OPSとミッション記録装置(MDR)、ミッション送信機(MDT)です。

MDRは、SARやOPSの観測データを軌道上の任意の位置で得られるように記録する為のデータレコーダです。MDTは、Xバンドの2波を用いて、観測データを地上局に送る為の送信機です。

軌道要素

  • 軌道:太陽同期準回帰軌道
  • 回帰日数:44日
  • 降交点地方時:午前10時30分~11時
  • 赤道上高度:568km
  • 軌道傾斜角:97.7度

ミッション運用計画

衛星データは宇宙開発事業団(現宇宙航空研究開発機構)地球観測センターEORCの他、世界各地の公認された局で受信されました。

SARやOPSの画像データは(財)資源・環境観測解析センターERSDAC(現宇宙システム開発利用推進機構J-spacesystem)や、リモートセンシング技術センター(RESTEC)で処理、配布されました。

ミッション機器の開発

(財)資源探査用観測システム研究開発機構JAROS(現宇宙システム開発利用推進機構J-spacesystem)は通商産業(現経済産業)省との契約の下で、ミッション機器の開発を行いました。

合成開口レーダ(Synthetic Aperture Radar:SAR)

JERS-1搭載用合成開ロレーダ(SAR)は、地表面の地形的、地質的な特徴を画像化することができる高分解能な全天候型の映像レーダです。
SARは、高出力マイクロ波(Lバンド)チャープパルスを放射し、その地表面からの反射信号を受信します。
受信信号はディジタル化され、ミッション送信機を経てXバンドで地上へ伝送されます。


(熱制御材あり)

(熱制御材なし)

JER-1 合成開口レーダアンテナ部展開状態

SARの特徴

  • SARは、マイクロ波が雲を透過することにより全天候性を有し、またLバンドの使用により、植生、乾いた砂地の透過率が高いことから植生、砂に覆われた地表面の情報を得ることができます。
  • アンテナのオフナデイア角を35度に設定することにより、高いS/Nを維持しつつ地形歪の少ない画像を得ることができます。
  • 合成開口技術とパルス圧縮技術により、高分解能な二次元画像が得られます。
  • 高出力増幅器、低雑音増幅器及び高利得アンテナの使用により、反射係数の小さい地域においても高いS/Nが得られます。
  • 高出力増幅器を含む全電子機器を固体化することにより、高い信頼度を有しております。

光学センサ(OPS)

OPSは、可視・近赤外光から短波長赤外光までの広範囲の地表反射光を検出し、マルチスペクトラム画像を作成する高性能、高分解能の光学センサです。

可視近赤外放射計(Visible and Near-Infrared Radiometer)は直下視の第3バンドと15.3度前方に傾けた同一軌道内前方視の第4バンドの画像を用いて立体視画像を作成出来ます。

立体観測の機能は、地形学的特徴の把握と、数値標高モデル(DEM)の作成に有効です。

短波長赤外放射計(Short Wavelength Infrared Radiometer)の全4バンドの短波長赤外域の中には、ランドサットのTMと類似のバンドがあり、岩石・鉱物の識別に使われます。

SWIRのスペクトラムバンドは岩石・鉱物の識別を有効なものとするために、特別に選定されています。

各々の放射計の各バンドには4096画素のリニアー電荷結合素子(CCD)が使われています。
これにより走査幅75km、地表分解能18×24mの画像を実現しています。

SWIRの白金シリコンショットキーバリヤ型赤外CCDはスターリングサイクル型冷却器によって冷却され、77~82Kの温度に保たれています。


光学センサ観測概念図

単一光学系による立体視像形式概念図
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