2005/06/20 up

エロンゴ貫入岩体
2004/10/26観測、ASTER Level 1B


 アフリカ南西部のナミビアの中西部に位置する巨大な環状貫入岩体。
 これは、首都ヴィントホック(Windhoek)の北西約175kmに位置し、東のカラハリクラトンと北のアンゴラクラトンに挟まれて北東−南西方向に延びるダマラ造山帯にあり、直径が40km以上もある同造山帯最大の貫入岩体である。

 アフリカ大陸とその周辺では、8〜5億年前に急激な大陸成長が起こり、これはパン‐アフリカ造山運動と呼ばれる。ダマラ造山帯はこのパン‐アフリカ造山運動で生まれた。これらの造山帯では、マントル物質が融解してできたマグマが造山帯に貫入したこのような痕跡がいくつも認められる。

 このエロンゴ岩体周辺は金属鉱物の産出地としても重要で、金・銀・銅・鉛・亜鉛・錫等の鉱物や、タンタル、ニオブ、リチウム等のレアメタル、及びウランや宝石を産出している。