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オーストラリア・キャンベラ 森林火災
ASTER VNIR Level 1B
RGB=321

 オーストラリアの首都・キャンベラ近郊で、2003年1月18日、大規模な山火事が発生し、首都地域政府は住民数千人に避難命令を出し、非常事態が宣言された。21日には、山火事が市街地に迫るおそれがあり、数千人の住民が現在なお、防火作業に追われている。この火災で、18日現在、4人が死亡、419棟の家屋が被災した。

 この状況を把握するため、2003年1月24日にキャンベラ近郊のASTERによる緊急観測(fig.1)を実施し、火災発生前(fig.2 : 2001年2月12日取得)の衛星画像と比較した。火災発生後、キャンベラのすぐ西側の広範囲が、赤色から濃緑色へ大きく変貌を遂げていることがわかる。これはまさに火災の跡地である。また、火災による煙が白色〜青色で表現されている。

 fig.3には、キャンベラを中心としたさらに広範囲の衛星画像を示した。火災に見舞われた地域は黒っぽい色、また、煙の状況が同じく白色〜青色で示されている。この火災による煙は、今まさにキャンベラを飲み込もうとしているかのように見える。